「会社の設立って誰に相談すれば良いのだろう?」
「自分の力だけで設立するのって難しいかな…?」
会社の設立を検討しているあなたは、このような悩みを抱えているのではないでしょうか?
結論から述べると、自分の力だけで会社を設立することは十分可能です。
しかし、設立には時間や手間が掛かるため、基本的には税理士などの専門家に頼ることをおすすめします。
本記事では、会社設立の際に相談に相談すべき専門家と窓口を計8つ紹介します。
あなたの目的に合ったものを選んでくださいね。
なお、一言で会社といっても、その形態は大きく4種類に分かれています。
以下の記事では、おすすめの会社形態について紹介しているので、実際に設立する際の参考にしてくださいね。
目次
1.確実かつスピーディに設立したい場合は専門家に相談!
確実かつスピーディに会社を設立したい場合は、以下のような専門家に相談するのがおすすめです。
専門家を利用する最大のメリットは、会社設立の手間や時間を大幅に減らせることでしょう。
もちろん、利用するにあたって費用が発生しますが、中には無料相談サービスを行っている事務所もありますよ。
(1)税理士
税理士は、主に税務関連の手続を専門とする士業です。
こちらは今回紹介する専門家の中で最もおすすめだといえるでしょう。
というのも、税理士に相談すると、節税対策や資金調達に関するアドバイスがもらえるからです。
会社を経営するうえでお金に関する問題や悩みは尽きないため、相談するメリットは大きいといえるでしょう。
また、税理士は定款の認証や登記申請などは行えませんが、多くの場合、司法書士と連携する等でカバーしています。
つまり、経営者の視点から見れば、会社設立の手続きをすべて丸投げできるわけですね。
以下の記事では、そんな税理士の選び方を紹介しているので、会社の経営を失敗したくない方はチェックしてみてくださいね。
(2)司法書士
司法書士とは、法律の知識に基づき登記その他の法律事務を行う専門家のことです。
こちらは、会社を設立するうえで欠かせない手続きである登記に加え、定款の作成および認証も行えます。
つまり、他の士業に比べて、丸投げできる範囲が大きいわけですね。
ただし、税理士や行政書士の多くは司法書士と提携していたり、協力先事務所として繋がっています。
登記手続きができないはずの税理士や行政書士が「会社設立を一括サポートします!」と謳えるのは、これが理由だといえるでしょう。
そのため、司法書士への依頼は、「会社設立だけをサポートしてもらいたい」「法律事務も頼みたい」という場合に適しています。
(3)行政書士
行政書士は、その名のとおり行政に関する手続きを専門とする士業です。
最大の特徴は許認可手続きの代理を行ってくれることで、たとえば建設業や飲食業を営む場合はそれだけで利用する価値があります。
司法書士と同じく、定款の作成や認証ができるのもポイントです。
ちなみに、許認可手続きが必要な業種は以下の記事で解説しているので、ご自身が当てはまるかどうかチェックしてみてくださいね。
(4)社会保険労務士
社会保険労務士とは、労働や社会保険を専門とする士業です。
会社設立後に必要な社会保険手続きを代理できますが、それ以外の手続きには対応していません。
また、労務管理や公的年金に関する相談業務も行っていますが、いずれも会社設立時においてはそこまで緊急性の高い問題ではありません。
助成金に関する強みはありますが、お金関連のことは税理士も詳しいため、会社設立時には利用するケースは少ないといえるでしょう。
2.無料で情報収集したい場合は相談窓口がおすすめ!
会社設立に関する情報収集をしたい場合は、以下のような相談窓口を利用するのがおすすめです。
後述の専門家のように手続きを代理で行ってくれるわけではありませんが、いずれも無料で相談に乗ってくれます。
また、窓口によっては経営に関するアドバイスももらえるため、「右も左も分からない…」という方は、まずこちらの利用を検討しましょう。
(1)公証役場
公証役場とは、法務省が全国各地に設置している公正証書を作成する役所のこと。
主に定款の認証を受ける際に訪れる必要がありますが、実は定款作成に関する相談業務も行っています。
定款は、会社名や事業内容などを記録する重要な書類であるため、相談に乗ってもらえるだけで会社設立に関する負担が大きく軽減されるでしょう。
なお、以下の記事では定款の作成方法について解説しているので、こちらもあわせてチェックしてみてくださいね。
(2)法務局
法務局は、登記申請の際に利用する機関です。
利用するには事前予約が必要ですが、公証役場とは違い、会社設立全般の相談業務を行っています。
しかし、全国に42箇所しか設置されていないため、お住まいの地域によっては利用しにくいのが難点です。
具体的な地域は、法務局公式サイトの『管轄のご案内』に記載されているので、そちらをチェックしましょう。
(3)商工会議所・商工会
商工会議所・商工会は、主に地域経済の発展のために活動する団体。
こちらの魅力は、なんといっても経営や資金調達に関する相談が行えることでしょう。
商工会議所や商工会は、地域経済に精通しているため、地元でのマーケティングやPR活動に協力してくれることもあります。
特に、地域密着型の事業を行う場合は1度相談してみると良いでしょう。
(4)東京開業ワンストップセンター
東京開業ワンストップセンターとは、東京都産業労働局が運営している施設で、主に会社設立に関するサポート業務を行っています。
その特徴は、会社設立に必要な定款認証や登記手続きを全てその場で済ませられることでしょう。
もちろん、代理で手続きをしてくれるわけではありませんが、分からないことはその場で相談できるうえ、わざわざ他の役所に出向く必要もありません。
残念ながら、対象者は東京都内で事業を始めようとしている人のみですが、無料で利用できるので頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
3.そもそも自分の力だけで会社は設立できる?
冒頭でも述べたとおり、自分の力だけで会社を設立することは可能です。
しかし、以下のようなデメリットがあるため、基本的にはおすすめできません。
- 必要となる書類が多い
- 時間が掛かる
- 書類を作成している間、自分の仕事が手に付かない
- 書類の誤りを訂正してくれる人がいない
このように、会社の設立は時間と手間が掛かります。
また、事業を軌道に乗せるには会社設立前から入念な準備をしておく必要があるため、なるべく専門家に相談したほうが良いでしょう。
4.まとめ
この記事では以下の内容について解説しました。
- 確実かつスピーディに設立したい場合は専門家に相談
- 無料で情報収集したい場合は相談窓口がおすすめ
- そもそも自分の力だけで会社は設立できる?
会社は自分の力だけで設立することができます。
しかし、時間や手間が掛かったり、必要な書類が揃えられなかったりとデメリットが多いため、なるべく相談窓口や専門家に頼りましょう。
その際、できる限りお金を掛けたくない方は相談窓口を、確実かつスピーディに設立したい方は専門家に相談にするのがおすすめです。