素人でも簡単にできる。クラウド型確定申告ソフトを使って作成しよう

今年こそ税理士に頼まず、自分で確定申告をしようと思っている方、クラウド型の確定申告ソフトなら簿記の知識がなくても大丈夫です。まず、どんなメリット・デメリットがあるのかを知り、自分の合った物を見つけて、自分で作成し、確定申告してみましょう。

無料で使えるおすすめのクラウド型確定申告ソフト

MFクラウド確定申告

確定申告は、初心者では申告書を作る事すら難しいと思われがち。しかし、MFクラウド確定申告を使えば、初心者でも優しい設計で、より簡単にわかりやすく帳簿つけができます。クレジットカードやウェブ決済、電子決済が多い事業者には特におすすめです

MFクラウド確定申告は、銀行口座やカードを登録すれば自動で取引データーを取得してくれるので、何度も手入力する手間が省け、さらに入力ミスもなくなります。

取り込んだ取引データーは、勘定科目が自動提案されるので、仕訳の手間も省けます。仕訳ルールも学習してくれるので、使い込むほど、手間がいらなくなります。

自分の業務状況によって選べるプラン

MFクラウド確定申告料金プランはフリープラン0円、ベーシックプラン792円(月額)、電話サポート付ベーシックプラン(年額17,200円)があります。

フリープランは無料で使えますが、仕分け件数に制限ありで、1ヶ月に15件のみです。ベーシックプランは、分からないことがあればチャットやメールで相談でき、登録できる仕訳は無制限に。WindowsやMac両対応、スマホでの使用が可能です。

確定申告ソフト freee

確定申告ソフトfreeeは、初心者でも使いやすいように作られています。確定申告ナビに従って質問に答えながら入力するだけで、確定申告が可能。煩雑な領収書の管理も、専用のスマホアプリで領収書を撮影して登録することができ、スキマ時間に作業ができます。銀行口座やクレジットと連携し通帳や明細を見ながら転載することなく、出入金情報を自動で取り込むことができます。

確定申告ソフトfreeeの初心者におすすめな料金プランは、スタータープラン(月額980円)、スタンダード(月額1,980円)、プレミアム(年額39,800円)、すべてにお試し期間30日無料がついています。

確定申告書の作成は有料プランのみ

お試し期間は、月間仕訳数は無制限。月5件まで領収書や請求書データをクラウドに保存できます。ただし、保存期間は1ヶ月で、仕訳の閲覧や編集は登録から1ヶ月の間でしかすることができず、確定申告書の作成もできません。確定申告内容の入力は出来るのですが、最後の作成段階は有料プランのみの機能となっています。ですので、お試しプランでは、電子申告やPDFや印刷もできません。

Windows、Mac両対応、スマホ可能で、質問に答えていくうちに確定申告ができてしまうので初心者には使いやすいです。また、スマホのカメラでレシートを作成し、それを領収書として保存する電子帳簿保存法にも対応しています。

やよいの青色申告オンライン

やよいの青色申告は、パッケージソフトとオンラインクラウド版があります。初心者には、オンラインクラウド版がおすすめです。シンプルな機能とデザインなので、簿記の仕分けの知識がなくても安心して入力ができます。
また、もしパソコンが壊れても自動でデータをバックアップしてくれ、インストール不要ですぐ使えます。やよいの青色申告オンラインは、白色申告版・青色申告版がそれぞれあり、初心者におすすめプランは、セルフプランとベーシックプランがあります。

お試し無料期間が一年ついている

セルフプランは、初年度の利用料が0円で1年間まるまる無料。無料期間でもすべての入力機能、申告、サポートはWebFAQのみ機能が使えます。ただし、次年度からは年額8,640円かかってきます。

ベーシックプランでは、電話、メール、チャットサポートが利用できます。また、仕訳相談や確定申告相談、経理業務相談や消費税改正業務相談、マイナンバー相談が利用できます。白色申告のフリープランでは、入力機能、申告、WebFAQの機能が使え、次年度以降も無料で使うことができます。Windows・Mac両対応、スマホでの使用が可能です。

クラウド型確定申告ソフトの利点

入力するだけで確定申告書が作成できる

クラウド型確定申告ソフトの一番の目的は、取引データの自動取得作成機能です。自動取得作成機能とは、銀行や、クレジットカードなどから、取引や購入したもののデータをソフトが自動で取り込んでくれるというもの。

自動取得されたデータを、ユーザーがチェックして会計ソフトに記録していきます。銀行の通帳や、カード明細を見ながら1つ1つ打ち込まなくてよいので手間が省けてとても便利です。

これらのソフトは、青色申告や白色申告にも対応しており、簿記の知識がない人でも自動取得作成機能が付いているので、初心者でも確定申告書が簡単に作成できます。

外出先でも利用できる

毎回使用するたびにPCを起動することは面倒ですよね。しかし、クラウド型確定申告ソフトは、インターネット環境があればPCがなくてもできます。スマホやタブレットからできる専用アプリがあるので、それをインストールしておけば、外出中でも利用可能です。

出張が多い事業主でも、スマホやタブレットでの操作が可能なので、空き時間にカフェや自宅、タクシーで作業をするなど、思いついたときにサッとでき、とても便利。また、複数の社員で情報を共有できますし、会計士などの士業とも共有できるので、スムーズな会計処理ができます。

そういった手軽さから記入漏れがなくなったり、時間短縮にもなります。外出が多い人なら、インストールする確定申告ソフトよりクラウド型確定申告ソフトの方が効率的に使えるでしょう。ただ、インターネット環境があるところでないと使えないという弱点もあります。

自動バックアップで安心

クラウド会計サービスを展開している会社は、分散型バックアップをしています。分散型バックアップとは、自社内のサーバーだけではなく、複数の県や複数の国のバックアップサーバーに、同時にバックアップデータを保存する仕組みです。

このバックアップ体制で運営されていることで、PCが壊れてもデーターが消えずにサーバーに保存されているので安心できます。また、自分の住んでいる場所に竜巻が起こった、大地震が起こったなどで1つのサーバーがダメージを受けても、他の箇所に設置したバックアップサーバーが生きているので会計のデータはしっかり守られています。

どんな時でもIDとパスワードでデータを管理できる手軽さ

また、PC買い替え時でもクラウド型の確定申告ソフトの場合は、インストール不要でIDとパスワードさえ分かっていれば、どんな端末でもブラウザ上でログインして利用することが出来ます。インストール型ソフトのように、PCの買い替えで再インストールをするという面倒な作業が、一切無くなります。

また、バージョンアップも不用なため、法律の改正があった場合には、会計ソフトを新たに買いなおす必要がありません。改正の内容などを気にせずに、そのまま使用し続けることができます。

クラウド型確定申告ソフトのNGな点

インターネットに接続しないと作業できない

クラウド型の確定申告ソフトは、インストール型と違ってインターネット環境がなければ作業できません。そのため、インターネットの環境がないところでは、急なトラブルが発生したときに使えなくなってしまうので、困ってしまいます。また、クラウド型確定申告ソフトは、ネット環境に依存するため、インストール型ソフトと比べてレスポンスが悪いという点もあります。

また、会計事務所で構築しているインターネット環境が突然不具合を起こせば、業務が停止するリスクが想定され、出先でインターネット環境がない場合も考えられます。頻繁にインターネット回線が切れるような場所で事業を行っている場合、入力したデータが反映されていなくやり直しが必要になるケースがあります。

簿記の知識が必要な所がある

青色申告のための記帳や決算諸表の作成には、パソコンのソフトを使うのが一般的。自動で仕分け作業をしてくれるソフトがあるため、簿記の知識はそれほど必要が無いということをいう人もいます。しかし、全く簿記の知識がないと、さすがに記帳するのは厳しいことも。簿記の全体的な流れ程度の基礎知識や勘定科目など最低限把握しておく必要があります。

ちなみに、簿記3級程度の知識を習得していれば、1日に1〜2時間の勉強を1〜2ヶ月続けるとマスターできるといわれています。簿記の借方、貸方の意味、主要な勘定科目についての知識くらいは、身につけておくとよいでしょう。

ネット環境によっては動作が遅くなる

インターネット上で入力作業等をするため、使っているネット環境によっては動作が遅くなってしまうことがあります。画面が切り替わるたびに、時間がかかって待たされることもあります。

取引データの自動取得についても、外部のウェブサービスを経由するので、データの取得に時間がかかります。手入力は操作性が劣るものもあるので、現金入力が多い場合、ストレスが溜まってしまうかもしれません。

この点に関しては、実際に無料やお試しに登録をしてみて、自分のネット環境でスムーズに使用できるか確認してから有料会員になることをオススメします。なお、現代のクラウド会計各社は、動作環境の改善に取り組んでいますので、今後は改善されていく見通しです。

情報漏えいのリスクがある

クラウド型は、インターネット経由で利用することになるため、ネット環境とIDとパスワードさえ分かれば、誰でもアクセスして使用できてしまいます。そのため、セキュリティー面に関して情報漏えいのリスクがあるといわれています。

銀行口座やクレジットカードなどの情報漏洩が起こらないようにするには、ID等の管理が必要になります。絶対誰にも教えず、自分でしっかりと管理していれば、情報漏洩を防ぐことはできますし、長いパスワードに記号を混ぜたパスワードにすれば、ほとんど第三者にパスワードが破られるケースはありません。

セキュリティシステムは万全であるが、リスクはつきもの

中には情報が漏れたらどうしようと不安と感じる人もいるようです。現代では、クラウド会計ソフト各社はSSL暗号化通信やセキュリティシステムによる対策など、情報漏洩に対する万全の体制をとっています。

よほどの事がない限り、データ流出のリスクはないといわれていますが、まれに、大手企業でも顧客情報の漏洩が問題になったように、リスクは常にあるという意識は持つべきだと感じます。

無料の確定申告ソフトの注意ポイント

無料期間が決まっているものがある

確定申告ソフトによって無料期間の日数が設定されています。ほとんどのソフトは約30日間使えるところが多いです。ただ、この無料期間が過ぎると、必死でデーターを入力しても問答無用で、データーが見れなくなったり、消えてしまったりします。そうなるとそこまでの苦労も水の泡。また初めからやりなおししなければなりません。

そうならないために、もし無料期間中にできないようであれば、消えてしまう前に有料会員になっておき、確定申告用紙の作成が出来上がるまでは(1ヶ月〜2ヶ月程度)延長するほうがよいでしょう。

無料版はできることが少ない

無料版は、仕訳けできる数が少なく、制限されていること多いです。取引数が少なくて仕け数も少ない事業所であれば、データが全部保存できるでしょう。しかし、確定申告用紙に記入ができたとしても、自動的に作成する機能が制限されているソフトもあり、PDFファイルで出力することはできないものもあります。

そのため、最終的に確定申告資料を作ることができず、パソコンの画面を見て、紙に書き写さなければならないということも。個人事業を運営しはじめて儲けがまだ少ない人であれば、無料版は使えるでしょう。ただ中には、仕訳の数は少ないけれどファイル出力ができるといったソフトも存在しているので、上手に探せば無料で使えるソフトもあります。

サポートが薄い又はサポート機能が無い

無料で使えるソフトは、電話で問い合わせができず、メールやチャットの問い合わせのみだったり、最悪の場合、それもできないことがあります。そういったサポートが薄い、またはサポート機能が無いソフトだと、わからないことやエラーが出たりしたときに、どう対処すればよいのかわからず困ってしまうことがあります。

簿記の経験がない人、これまで人にまかせっきりだった青色申告者、または青色申告初心者、さらにパソコン操作がそれほど得意でない人はサポートがないと不安になります。

万が一のために、電話やメールなど、どれかひとつでもサポート機能が付いているソフトであれば安心できるでしょう。

まずは無料お試しでコツをつかみ確定申告に臨もう

確定申告は、ソフトを使えば初心者でも簡単に作成でき、簿記の知識がなくても、自動で仕分けしてくれるというのは便利ですね。バックアップも自動なので保存忘れがないというメリットはありますが、インターネットに接続できる場所が必須であったり、動作が遅いというデメリットも。

まずは、無料のお試しを使ってコツをつかみ確定申告を臨み、間に合わない時は有料会員に変更するなど方向を変えながらトライしてみましょう。

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